装備・資機材 · 解説

消防団の活動服を更新するとき何を決める? 本宮市の事例から整理する5つの確認項目

本宮市の新活動服導入と検閲式の続報を手がかりに、用途、素材、サイズ、視認性、保守の5項目を整理。交付後の使用感を交換・次回仕様へつなげる記録例も示します。

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こんな方へ:活動服の更新を検討する消防団・自治体の担当者、貸与された装備に課題を感じている団員

活動服の更新は、配ったところで完了ではありません。最初の訓練や行事で使ってみて、サイズ、動きやすさ、手入れの困りごとを集め、交換や次の仕様へ戻すまでが一つの流れです。本宮市は2026年10月1日に着用を始め、10月6日の続報では新活動服での検閲式を報告しました。交付時に決める5項目に加え、導入後の声を具体的な改善へつなげる記録方法を整理します。

本宮市は安全性、着やすさ、地域との接点を一緒に更新した

本宮市は2026年9月29日に新活動服の交付式を行い、10月1日から着用を始めました。市の発表では、新基準に準拠した活動服に、オレンジ色の配色と夜間・悪天候時の視認性を高める反射材、オールシーズン対応のストレッチ素材を採用しています。右肩のワッペンは本宮高校美術部からデザインを募り、選ばれた案を使用しています。 [1]

編集部の考え方この事例の要点は、見た目の刷新だけでなく、視認性、動きやすさ、季節への対応、地域との接点を一つの更新にまとめたことです。ただし、本宮市で選ばれた仕様が、気候、活動内容、貸与方法の異なる他地域にもそのまま適するとは限りません。

10月4日の着用実績と、まだ分からない性能を分ける

本宮市は10月6日更新のページで、10月4日に白沢運動場で消防検閲式を開催し、新活動服を着た団員が初めて一堂に集まったと報告しています。通常点検、消防演習、ラッパ隊ドリル演奏を行ったとしています。10月1日の交付案内にあった開催予定が、実施後の報告で確認できました。 [4] [1]

編集部の考え方ただし、この開催報告は、通気性や耐久性、団員の疲労がどれだけ改善したかを測定した資料ではありません。新しい服で活動できた事実と、長期間使いやすいかという評価を分けて読む必要があります。自分たちの団でも、式典の写真や一日の印象だけで評価を終えず、場面ごとの困りごとを残す仕組みを設けるとよいでしょう。

服制基準は出発点で、具体的な使い方まで自動的には決まらない

消防庁の消防団員服制基準は、活動上衣を紺色を基調として胸囲と袖にオレンジ色を配した長袖とし、用途に応じて通気性、難燃性、強度、帯電・静電防止などの機能性に配慮するとしています。活動ズボンにも同様の機能上の配慮を示しています。一方、防火衣や防火用の靴は活動服とは別の品種として定められています。 [2]

編集部の考え方『基準に準拠している』ことと、『地域のすべての活動に一着で対応できる』ことは同じではありません。更新時は、通常の訓練、広報、警戒、災害対応など着用場面を分け、活動服で足りない場面に必要な装備は何かを、自治体や消防機関の正式な安全管理方針に沿って確認する必要があります。

更新前に確認したい5つの項目

編集部の考え方次の項目は製品の優劣を決める全国共通の仕様書ではなく、候補を比べるときの確認事項です。活動内容と安全装備の指定は、各自治体・消防団の規則や正式な手順を優先してください。

  • 用途:活動服を着る場面と、別の防護装備が必要な場面を分けていますか。
  • 素材:地域の季節、雨、暑さ、夜間活動を想定し、通気性、難燃性、強度、帯電・静電防止など必要な機能を選んでいますか。
  • サイズと動作:体格や性別の幅を想定したサイズを用意し、屈伸、乗降、資機材の携行など実際の動作で試着していますか。
  • 視認と識別:反射材、団名、階級や役割の表示、ワッペンが、暗所や上着着用時にも必要な相手から確認できますか。
  • 保守と改善:洗濯方法、予備、破損・サイズ変更時の交換窓口、使用後に団員の意見を集める時期と担当を決めていますか。

試着は『着られるか』ではなく『活動できるか』で確かめる

越谷市は2021年に新基準に適合した活動服を全基本団員へ貸与した際、難燃素材、通気性のよいオールシーズン素材、夜間の視認性を高めるオレンジ色の配色を特徴として挙げています。また、素材の選定には消防団員の意見を踏まえたと説明しています。 [3]

編集部の考え方採寸表だけで決めると、腕を上げたときの突っ張り、座ったときの圧迫、手袋やベルトとの干渉などを見落とします。複数の体格の団員が、普段組み合わせる装備と一緒に試着し、『合う・合わない』だけでなく、どの動作で困るかを記録すると、仕様やサイズ構成を比較しやすくなります。

交付後の声は、対応を決められる一枚に残す

編集部の考え方最初の訓練後や季節の変わり目など、意見を集める時期を担当者と決めます。「着づらい」「暑い」だけでまとめず、いつ、どの動作で、何と組み合わせて困ったのかを残してください。以下は編集部が作った記録項目の例で、本宮市の実際の評価方法を示すものではありません。安全に関わる不具合は定期の集計まで待たず、所属の正式な連絡先へ伝えます。

  • 使用場面:日付、訓練・広報などの活動、屋内外、上着や手袋など組み合わせた装備を記録する。
  • 困ったこと:服のサイズと部位、どの動作で何が起きたか、毎回か特定条件だけかを書く。体の詳しい情報を広い共有先へ載せる必要はない。
  • 対応:サイズ交換の相談、メーカーの取扱表示の確認、次回調達の検討など、担当者と次に確かめることを決める。
  • 再確認:交換や対応の後、同じ場面で困りごとが残るかを確かめ、未解決なら記録を閉じずに引き継ぐ。

『サイズ交換で直ること』と『仕様の課題』を混ぜない

編集部の考え方例えば「乗車して座ると腰回りが窮屈」という架空の相談なら、まず配布されたサイズと試着時の条件を担当者が確認し、交換可能なサイズや相談窓口を案内します。複数のサイズでも同じ困りごとが続く場合は、体格だけの問題と決めず、上衣・ズボンや装備の組み合わせを次回の選定課題として残します。現場で勝手に服を加工したり、指定装備を省いたりする判断には使いません。

編集部の考え方また、導入直後に意見が少なくても「問題なし」とは限りません。まだ使っていない季節や雨天、洗濯後の状態は未確認として残せます。集まった件数を性能の順位や安全性の証明にせず、今対応できること、担当窓口へ確認すること、次の仕様へ回すことに分けると、団員が伝えた声を具体的な対応へつなげやすくなります。

出典と確認日

  1. 【本宮市消防団】新活動服の交付およびワッペンデザインの本宮高校生徒へ記念品贈呈本宮市 · 資料の日付 2026年10月1日 · 確認 2026年10月7日
  2. 消防団員服制基準総務省消防庁 · 確認 2026年10月7日
  3. 消防団の活動服が新しくなりました!越谷市 · 資料の日付 2021年7月14日 · 確認 2026年10月7日
  4. 【本宮市消防団】「初」づくしの新たな一歩!新活動服の勇姿と家族の笑顔で彩られた消防検閲式本宮市 · 資料の日付 2026年10月6日 · 確認 2026年10月7日

あわせて確認したい基礎知識

この記事の更新履歴
  • 2026年10月4日:本宮市、総務省消防庁、越谷市の一次資料を照合し、活動服更新時の用途・素材・サイズ・視認性・保守の5項目として初版を公開。
  • 2026年10月7日:本宮市が10月6日に公表した10月4日の検閲式報告を追記。着用実績と性能評価を区別し、交付後の使用感を交換・次回仕様へつなげる記録項目と架空の相談例を追加。